仕事の方法としての「デザイン」

実際に「デザイン」で仕事をするというのは、どういうことか。日々模索していますが、現時点での実践について書いておきます。


最初にお断りしておきます。ゼロベース社の仕事の中核をなす方法、考え方は、当然ながら、偉大な先人・先輩に学んできたものです。決してオリジナルというつもりはありません。ただ、経営理念にもとづき、やるべきことを、原理主義的に、徹底して、やっていく、という精神です。(まだまだですが)


まずコンセプト・ワーク

うちで何かをデザイン(構想・企画・設計・具体化)するときには、まず、すごく抽象的・観念的なコンセプト・ワークをやります。

  • 「○○とは何か?」
  • 「○○というサイトがビジターに提供するものは何か?」
  • 「ビジター(利用者)本人にとっての△△(○○が扱うもの)とは何か?」
  • 「本人と△△の関係が、○○によって、どう変わればよいか?」

といった哲学論議(笑 ではなくて「コンセプト・ワーク」をやります。

それを延々と頭が痛くなるまでやって、答えを出します。→手を動かす前に、考えろ

※案件によっては、こういうコンセプト・ワークをやらないケースもありますが。そのほうが適切だと判断した場合ですね。いつか書きたいと思いますが、うちは仕事ごとに「アプローチの選定」から慎重にやってます。

コンセプト・ワークとプロトタイピングの関係

もちろん、考えるために手を動かす(検証用のプロトタイプを作ったり)というのはやります。むしろ、やらないほうが少ない。

ただし、ここにポイントがあります。

「とりあえず作ってから考える」のと「考えるために(仮に)作る」の違いです。似ているようでまったく異なる、と思っています。

うちは後者です。「プロトタイピング」と呼んでいます。

「プロトタイピング」という手法の最大の特徴。それは、「作っているのは製品自体ではなく、製品の有効性を検証するための試作品」ということ。だから、捨てる可能性をつねに内包していること。それをクライアントと弊社の両方が理解・共通認識としていること。それが「プロトタイピング」という手法です。

コンセプト・ワークの重要性

これについては、もっと有名で実績を出している方に語っていただくことにします。

広告業界の佐藤可士和さんや、その先輩(師匠?)の大貫さんなど、ロジカルなコンセプトワークで答えをだしてから、筆を握るタイプのアートディレクターだそうです。

彼らの仕事の流儀は、我々のお手本です。

佐藤可士和インタビュー記事(R25)の2ページ目から引用します。

毎日大貫さんのところに通って、わかったんです。ぼくはポスターは作ってたけど、広告は作ってなかった
作ろうとしていたのはサントリー・リザーブの広告。若者に売れなくなっていたウイスキー復活のための案。
最初の打ち合わせで、一生懸命考えていったラフをばさっと出したんです。でも全然見ない。見ずにずーっと話してるんです。ウイスキーとは何だ、サントリーとはどんな会社だ、なぜいま売れないのか、ウイスキーにしかない価値は...非常に本質的なところに向かうんですよ
ある日、佐藤は案をいくつ作るのかと尋ねた。クライアントに案を出す際にはカラーの違ういくつかの案を出すのが一般的だ。答えを聞いて、赤面したという。
―「できただけ」。
大貫さんの"案ができた"っていうのは、あらゆる意味でのパズルが解けてるパーフェクトな答え。だから、そんなにいっぱいはできない。ほとんど1個ですね。そのぐらい本質的なところに入っていく。すごい衝撃でした

うちもこういうふうに考えて、理想としており、実践すること、結果を出すことに、日々努力しています。

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