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プロトタイピングによるフィジビリ(F/S)とは?

Web上での事業(Webサービス)のフィジビリは、何をすればよいか? 「そのプロジェクトに投資、財務、経済面の評価を与え、最終決定を行なうに足りるかどうかを評価する」ために、何をすればよいか?

私は、こう考えます。「事業としてのWebサービス」のフィジビリは、次の方法で可能です。

少ない予算、短期間で、実際に動くプロトタイプを作成し、実際のユーザに使ってもらうこと(モニターテスト)。

この(F/S)テスト結果をもとに、事業企画書を用意し、経営層へ企画提案・プレゼンします。そこで承認が下りれば、予算が獲得できます。その予算をもとに、本格的な製品化・事業化を推進します。ここでいう「製品化」は、実際に公開するための本格的な開発のことです。

逆に言えば、フィジビリで作る「プロトタイプ」は、フィジビリの目的を達するためだけに作るものです。ある意味、ハリボテ的なものです。実際にペーパープロトタイプといって紙だけで済ますこともありますし、実際に操作できるソフトウェアを作ることもあります。予算、スピード、事業企画という作業全体の中での位置づけなどから適切な方法を考えています。

このフィジビリ、プロトタイピングをやることにより、事業企画の根拠になるファクト(事実)が得られます。

プロトタイピングによるF/S

  • まずマーケ仮説(ユーザ価値仮説)を立てます。
  • その仮説を検証するためのプロトタイプを作ります。
  • 実証実験(モニターテスト)でデータを収集し、分析します。

ここで、モニターの反応が期待するよりも悪かったら、改めて考え直すことになります。が、事前に立てていた仮説がズレていなければ、

それ(的なもの)は、確実に、この人たち(およびその同類)受け入れられる

というファクト(実証)になります。

これをもとに、

  • プロダクトのウリ:「それ(的なもの)」とは何か?(我々が作った物は何か?何が顧客に受け入れられたのか?)
  • ターゲット:「この人たち(およびその同類)」(「誰(→どういう人々)」が気に入ってくれたのか?)

を考えることになります。

モニターの個別の顔を思い浮かべつつも、それを一般化して「誰に、何が、ウケたのか?」を考えるわけです。このあたり、「異なる顧客の相違点ではなく、共通点に注目する」ことが重要で、ペルソナ/シナリオ法や、ブルーオーシャン戦略のフレームワークにも通じます。

これも、あくまで仮説ではあります。(多額の予算を投下するまえに、新たな仮説について再フィジビリすべきケースもあります)

とはいえ、一度フィジビリをしたことで、現実的に「それ(的なもの)は、確実に、この人たち(およびその同類)受け入れられる」というファクトがあります。これは強烈です。社内の人だけで妄想みたいな企画会議をするより、はるかに説得力があります。

※企画担当者の方なら、経営層から投資決済を得るハードルが低くなります。

フィジビリ、実証実験という方法論は、とても現実的(Getting Real)だと思いませんか?

新規事業としてWebサービスの企画をする際には超オススメです。

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2008年02月01日 23:31に投稿されたエントリーのページです。

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