ちょっと待て、そもそも「ベンチャー」ってのはなぁ・・・(仕事人間がいい)

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基本的には「ベンチャーマネーで資本調達し、成長産業でシェア1位を取ることにより上場を目指す本格派ベンチャー」においては、家賃と人件費という2大固定費の稼働率最大化を目指す「ワーカホリック組織の構築」は基本的な要件と言っても過言では無いかと。

で、もちろん、やりすぎると「使い潰す」結果になります。ここで「辞めない程度に使い込む」というのが「有能な」経営者という気がしてきたらまずいですね。これは間違いです。

ベンチャー、とくにハイテクの場合、限られた数人の才能が重要です。それをコンスタントに発揮させるためには「燃え尽き」を避ける必要があります。「辞める」と「燃え尽き」はイコールではありません。本来優秀なタレントに、本来の「常人の数倍のパフォーマンス」を発揮してもらえない状況は「損失の垂れ流し中」と見るべきです。

その点において、37signals所属DHHの「クリエイティブな仕事で1日14時間労働を続けられる人はいない」というのも正しいと思う。なかなか持続できない。無理でしょう。

私も起業時、いや会社員だったときから「その努力は持続可能(サステナブル)か否か」という視点は重視してきました。分かりやすい例でいうと、徹夜なんて持続不可能です。だから徹夜している人間はパフォーマンスが低いと考えています。(もちろん納期間近などのイレギュラーなら仕方ないでしょうけど、そもそもちゃんとプロマネすればいい)残業とかも「仕事している気になってるだけ」じゃない?と思う。でも、ちゃんとパフォーマンスを維持した長時間労働は「能力」であって、否定されるべきものではない。結局は年単位でのパフォーマンスを測定し、最大化する視点です。

結局は「才能の稼働率を最大化する」ためには、1日や1週間というスパンで考えてはいけない。ベンチャーでは2年くらいのスパンで、タレントのパフォーマンスの最大化を考えるのがよいと思う。(それ以上先は「同じ会社」と呼べないほど中身が変わることもあるので、考えても仕方ないでしょう)

以上、いったんの結論です。

  • そもそも「ベンチャーは・・・」というときに、きちんと「ベンチャー」の意味を定義して議論しよう。
  • 狭義の「ベンチャー」はベンチャーマネーの資金調達から始まり上場、売却、倒産などの形で終わる
  • そこには時間的な「競争」がある(市場の成長カーブという重力の法則、物理法則に支配されて)
  • 競争に勝つには、敵が休んでいるとき、寝ているときにも働くこと(燃え尽きない程度に、成果を最大化する観点で)
  • 金が無いから限られた金の効果を最大化する必要があること
  • それゆえに同じ給料なら多くの成果を出す人間が偉いこと
  • それは燃え尽きないでパフォーマンスが維持できる範囲での長時間労働を意味すること
  • 休暇を仕事の一部と位置づけるようなワーカホリックをベンチャーは求めていること
  • ベンチャーは世界を変えるというミッションのために共に戦うチームであるべきで、そこはワーカホリックのための場であること
  • 結論としてベンチャーはワーカホリックしか雇わないほうがよいこと

ということです。単純化したので反論もあるでしょうね。実際、ワーカホリックしか雇うなといっても、そうじゃない人がいることでいい刺激とかもあるでしょう。とかいちいち書いてるとキリがないし、キレもないので、このへんでリリースします。

ベンチャーには「労働の対価」だの「給料分の仕事をしてバカンスを楽しむ」だの言ってる従業員がいてはいけない。まず雇ってはいけないし、誤って雇ったことに気づいたら、すぐに正すべきだ。「俺たちは世界を変えるんだ」と思っている集団は、肉体と精神が許すならば24時間365日仕事をしたいんだ。でも人間の体がそうできていないから、休息が必要なんだ。そのように考える仕事人間がベンチャーにはふさわしい。

で、本論は終わりますが、ついでに書きたくなったことがあるので、続きます。

appendix: 「ワーカホリック」という言葉について

いま上の結論部を書く時に「ワーカホリック」って入力してから「仕事人間」に訂正しました。

「ワーカホリック」って言葉の印象が悪い。アルコール中毒(alcoholic)と一緒。病気みたいじゃん。

「ワーカファイル(workaphile)」って言ってればいいのだよ、君達。「work=仕事」を「phile=愛する」という意味だよ。

あ、そこの人、pedophileと一緒にしないように。bibliophileとかそっち系で頼む。

appendix: スタートアップに必要な資金について

「もちろん、フェーズにより適切な資金額があります」という件。日本では創業資金を得るのがとても難しい。事業企画書だけで出資をとりつけるのは大変です。一方で、会社として組織や事業の形ができつつあるフェーズになってからは、金余り、じゃぶじゃぶです。

その点でリプレックスさんの試みは面白い。成功して欲しいです→あるテクノロジ・ベンチャーの肖像―リプレックスは「穴を掘る」 − @IT

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このページは、ishibashiが2008年3月 9日 17:54に書いたブログ記事です。

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