目隠し山登り

あるたとえ話を。こういうゲームを考えてみましょう。あなたは目隠しされている。車で運ばれ、山の中に放り出された。地形は知らない。目隠しをしたまま、山頂まで来いと言われた。さて、どう動きますか?(なんとか黙示録というマンガみたいですね)

「進むべき方向は分からないが、正しい方向に進んだことは分かる」というルールにおいて、まずやるべき事は、進むべき方向を模索すること。斜面がどちらに登っているか調べます。急な斜面なら分かりやすい。緩やかな斜面であれば、周囲を歩き回って探る。それが最初の行動です。

一歩も動かず考えるのは、時間の無駄ですね。動いて地形を理解しなければ。それは、山頂への直線径路から外れた、無駄な動きです。しかし、あなたは山頂がどこにあるのか知りません。ですから、動いて地形を調べるしかない。

そして、最初に決めた方向で山頂に着くとは限りません。平坦な斜面ではなく、でこぼこしているかもしれません。ということは、最初に決めた方向は仮説に過ぎない。進んでみて、違うと思ったら方向転換する前提で、進み始める。

さて、最初に決めた方向に、ずっと調子よく登ってきたが、その斜面が緩やかになってきた。しまいに下り坂になってしまった。ここであなたは立ち止まり、色々な地形の可能性を想像する。これまで歩いてきた行程、分かる範囲での全体像から、仮説をたてて、ある方向に進む。

こうして「方向転換する必要性」を判断したり、方向を決めるうえで「こちらに進めばよいはずだ」という仮説を立てたり、それが間違っていたら修正しながら、登っていきますね。何度も方向転換しながら、少しずつ登っていきます。その過程で、あなたの頭の中には、全体像のモデルが構築されていきます。連続的な、不断のプロセスです。とても頭を使う行為です。詰め将棋の問題に近いですね。

運が良ければ、最初に決めた方向にずんずん進むだけで山頂に着くかもしれません。しかし、それは単なる「まぐれ」ですよね。運任せに過ぎません。運に頼らず山頂を目指すなら、上述のように行動したほうがいいと思います。

この山登りでは、足が速いことが有利になりません。むしろ、邪魔になります。このゲームでは、頭を使うからです。歩く毎に、頭の中に地形のモデルを構築しながら動きます。そうしないと、地形によってはグルグル回ることになりかねない。走ってしまうと、地形の細かなニュアンスをとらえずに、モデルに抜けが出てくるかもしれない。自分の頭が追いつける以上のスピードで動くのは、賢明ではありませんね。

さて、この「目隠し山登り」は、新規事業の仮説検証プロセスそのものです。

気が向いたら続きを書きます。

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