ラディカルな37signalsの『小さなチーム、大きな仕事』

37signalsというラディカルな会社の中核人物が『小さなチーム、大きな仕事』という本を出し、翻訳されました。この本は、常識にとらわれない「働き方」のヒントを与えてくれます。

37signalsというラディカルな会社の中核人物が『小さなチーム、大きな仕事』という本を出し、翻訳されました。この本は、常識にとらわれない「働き方」のヒントを与えてくれます。この記事では、私の視点で37signalsの面白さを伝えます。

私は以前から37signalsに興味がありました。2006年に「なぜ37signalsのプロダクトは常に革新的なのか?」という記事を書きました。2007年に「デザイナーがプロダクト事業を起こす方法 by Jason Fried (37signals)」という記事を書きました。彼らが "Getting Real" という本を書いたときも、独自に翻訳してサマリを作りました。

※著者はJason Fried氏およびDavid Heinemeier Hansson氏。Fried氏は37signalsの創業者であり、Hansson氏は創業初期に参加した中核人物。

今回の本の内容は、これまでの彼らの主張と変わっていませんでした。著者のひとりJason Fried氏 (37signals創業者)の2005年のスピーチと、今回の著書の内容は、似通っていると思います。 →37signals Jason Fried氏の講演 「より少ないシンプルな機能で競争する」:Goodpic

5年前とほぼ同じ主張であることは、頑なに成長(変化)を拒否した結果というよりも、成熟していたのだと考えたい。そのうえで、採用・マネジメントに関する言葉が増えたような気がします。当時よりも人数が増えた過程で得た経験なのかもしれません。つまり、たしかに成長しているところが見えます。

著者らが5年前(いや、もっと前、おそらく10年前の創業時)から一貫しているのは、「ウソ、ごまかし、惰性、形式主義、事なかれ主義、官僚主義」といったものを排除しようとする態度です。そのように努めた結果として「ラディカル」になったのだろうと思うのです。

私はラディカル(radical)という言葉が好きです。この単語は「急進的、過激」と訳されますが、語源は「根」であり、「根本的、根源的」というのが本来の意味です。根っこまで突き詰めて考えた結果、正論が過激(ラディカル)になる、という人々の認識が、「ラディカル」という単語に意味を与えてきたのでしょう。

37signalsは、私が最も好きな「ラディカル」な会社のひとつです。ラディカルな思考は、自分の現実(世界認識)が数あるうちの一つの解釈に過ぎないことを教えてくれます。

導入はこれくらいにして、ぜひ読んでみてください。きっとラディカルな思考の刺激を受けて、あなたもその日から何かを変えようと思うはずです。

この本の具体的な内容は、こちらのほうが詳しいです。→【書評】 小さなチーム、大きな仕事 - IDEA*IDEA ~ 百式管理人のライフハックブログ

なお、読む人が読めば、私がブログで書いてきた主張と、37signalsの主張に多くの共通点を見いだすことができるでしょう。

最後に、彼らのブログのなかで、私が最も好きな記事を紹介しておきます:

"Less is More" implies that more is better. It's not. Less is less. Less is just right. Less is better.

via "Less is More" is Bullshit - Signal vs. Noise (by 37signals)

訳:

「レス・イズ・モア」(※「より少ないことは、より豊かなこと」という、建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉)という言葉には、「モアのほうがいい」っていう暗黙の前提がある。そんなことはない。レスはレスだ。レスでいいんだ。レスのほうがいいんだ。

件名:「レス・イズ・モア」のくそったれ

いやはや、なにか嫌なことがあって、八つ当たり的に書いたか記事のようにも読めます(やたら短いし)。でも、simplicity(シンプルさ)にこだわる彼らのデザイン哲学(というか経営哲学でもあり、人生哲学でもあるでしょう)からすれば、うなずけますし、何より人間臭くて好感を持てます。また、そういう態度を著書の中で奨励してもいるのもポイントです(読んだ人には分かるでしょう)。

以上、ラディカルなシンプル主義への招待状でした。

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