IDEOがデザインしたイノベーティブな銀行ATM

IDEOがATMを設計した銀行BBVAが専門誌(The Banker)の賞を獲得しました(The Banker Innovation in Banking Technology Awards 2010のInnovation in Delivery Channel Technology部門)。

BBVAはスペイン、メキシコ、米国など30カ国に4,700万の顧客を持つ銀行です。デザインプロジェクトチームはBBVAとIDEOで、製造はNCRと富士通が担当しました。

背景

銀行取引のニーズは「現金を引き出す」だけに限らず幅広くなってきていますが、ATMの設計は40年前からほとんど進歩していません。銀行はATM機器メーカーの既製品をもとに導入していました。

BBVAグループは、ここに新たなATMを設計(デザイン)するチャンスを見出しました。銀行のニーズではなく、利用者(ユーザー)のニーズに焦点を当てたデザインを。

その後のリサーチによって、ATM利用者の要求が「使いやすさ」「安心」「フィードバック(いま何が起こっているか分かること)」「安全」「効率」などにあることが明らかになりました。これらの洞察(インサイト)をもとにデザインプロセスが進められました。

プロジェクトは2009年に発足し、2010年前半にはマドリードのBBVA支店に5台のパイロット機が導入されました。BBVAは向こう数年間でこのATMを世界展開する計画です。

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筐体

筐体は壁面と並行に設置されます。遮へい板によって画面や手元が他の人の視線から隠されています。

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この構造を実現するためには、セキュリティの確保された裏側と、ユーザー・インタフェイスである表側との間で、現金や明細書などを運搬する機構が必要です。デザインチームと製造パートナーの共同作業によって、このATMのために新たな機構が開発されました。

ソフトウェアのインタフェイス

画面は19インチのタッチパネルで、暗証番号入力を含むすべての操作がタッチパネル上で可能です。画面が大きいので、文字の可読性、ボタンの操作性が向上しています。画面が縦向き(ポートレイト)なのは、銀行窓口で用いられる書類(フォーム)の様式を模した画面(ユーザー・インタフェイス)にするためです。

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出入口(スロット)

現金、明細書、領収書などが、まとめて一つの出入口(スロット)から出てきます。

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ビデオ

The Future of Self-Service Banking from IDEO on Vimeo.

参照記事

※本記事は、参照記事を要約・翻訳してBBVAのATMを紹介するものであり、著者(石橋)およびゼロベース社の評価・見解を表明するものではありません。

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