近未来EC研究会(#fecs)第3回レポート:mixi上のコマースに関するブレイン・ストーミング

近未来EC研究会第3回イベント「mixi」のレポートです。SNS上でのコマースに関してアイデアを出しました。

10月1日(金)に近未来EC研究会 第3回「mixi」のイベントを実施しました(開催概要)。mixiに関するコマース(物やお金が動くこと)のアイデアを出すワークショップで、主にブレイン・ストーミングを実施しました。そのプロセス、内容、成果として得られたアイデアをレポートします。

なお、本研究会のハッシュタグは #fecs です。

プロセス

  • アイス・ブレイキング:連想ゲーム
  • 自己紹介
  • インプット:アンケート4件の読み込み
  • ブレイン・ストーミング
  • まとめ:アイデア投票と評価

連想ゲーム

頭を発想モードにするために実施しました。前の人が言ったキーワードを受けて、「○○つながりで○○」と続けていくゲームです。

例:「最初は豆腐」→「白いものつながりで一反木綿」→「水木しげるつながりで女房」→「結婚つながりで狐の嫁入り」

インプット

発想しやすくするため、情報をインプットしました。事前にインフォーマント4名から回収したアンケートを読みました。

質問項目

1「mixiの使い方」、2「ネットショッピングの使い方」、3「口コミ消費」について質問しました。この組み合わせから何か読み解けるものがあるかもしれない、という仮説抽出のためのアンケートです。

  • 質問1 mixiを利用する「時間、場所、利用内容」の組み合わせを、できるだけ具体的に、あるだけ教えてください。
  • 質問2 ネットショッピングを利用する「時間、場所、利用内容」の組み合わせを、できるだけ具体的に、あるだけ教えてください。
  • 質問3 他人(マスメディア以外)から影響を受けて商品やサービスを購入したことがあれば、できるだけ具体的に教えてください。

回答

ブレイン・ストーミング

通常のブレスト(ブレイン・ストーミング)よりも制約しました。理由は、初顔合わせで、一発勝負で、短時間で一定の成果を出すためです。いわばローリスク・ローリターン型のブレスト・プロセスをデザインしました。

参考:IDEOのブレイン・ストーミング手法

ルール

  • 1回の発言につき1つのアイデアを1分で。
  • 時計回りに順番に。パスしてよい。
  • 誰かのアイデアに「かぶせて」強く関係するアイデアを言う場合、順番を無視して発言してよい。

余談ですが「麻雀方式」と名付けました。

ブレイン・ストーミングの成果

以下、ブレイン・ストーミングの成果として得られたアイデアを記述します。※注:これは参加者の総意ではなく、著者の解釈です。

受動的な、意図しない出会い
ホーム画面(マイページ)に「○○さんが□□を買いました」という情報が流れ続ける。マイミクアイコンと商品画像により視覚的にアピールするとよい。
情報共有のインセンティブに関するアイデア
自分の紹介で商品が売れたら報酬が得られる仕組み(アフィリエイト)。(1)mixiチェックで、(2)Amazonインスタントストアのように自分で商品を選ぶ(編集する)ツール/ウィジェットで。
テーマ
ここでいうテーマとは「子育て」「留学準備」「受験」「資格取得」などのこと。自身につけるタグ。Facebookのプロフィール欄に好きな映画や本を入力すると、それがタグになり、同じ映画や本を好きな人とつながる。それと同じ仕組み。
テーマ別タイムライン
「子育て」「留学準備」「受験」「資格取得」などのテーマに取り組む人々は共通の経験をする。自分と同じプロセスを、自分より少し先に経験している人(ちょっと先輩)に学べることは多い。その時間軸に沿った日記、写真、ボイス(つぶやき)などのタイムライン(テーマ別タイムライン)を通じて、自分と同じテーマに取り組んでいる人/取り組んだ人に出会う仕組み。まず人に出会い、次にその人の考えや、その人が勧める商品に出会う、という順序。遠回りのようだが「顕在需要を刈り取るだけの近視眼ウェブマーケティング」にはできない「種まき・需要創造」につなげられるのでは。
テーマ別タイムラインの同期方式
(1)いま同じテーマの人とリアルタイムでつながる(Twitter方式)、(2)過去にそのテーマを経験した人のタイムラインと疑似同期する(ニコニコ動画方式)という2通りのタイムライン同期方式が考えられる。(1)なら、例えば子育てしている人同士で、子供の成長により不要になったものの売買・譲渡が可能になるかもしれない。ただし、リアルタイムに同じことをしている人と出会う可能性が低い場合もある(テーマ次第)。(2)はリアルタイムでないかわり、たくさんの「先輩」に学ぶことができる(過去の蓄積が増えるほど)。
テーマ別mixiチェック
マイミクのmixiチェックだけでなく「2歳児の父のチェック」「サッカープレイヤーのチェック」などテーマ別に見られることで、新たな人、新たな物に出会う可能性がある。消費につながる可能性も。
アフィリエイト報酬の宝くじ化
アフィリエイトの問題は、オーガニックな口コミと、本心ではないベタ褒め推薦文のノイズが混在し、見分けがつかなくなること。それを解決するために、アフィリエイトの報酬体系を「100人に1人、売上成果の100%が支払われる(実質アフィリエイト報酬率1%)」という仕組みにしてはどうか。商売として成り立ちにくくなるが、商売だと思っていない人のオーガニックな口コミに多少のインセンティブを提供できる。ノイズを増やさずにインセンティブを増やす方策として。
面白い人を探すためのミクシィ検索
テーマやキーワードでユーザー(ミクシィ)を検索できると良い。mixi内で獲得したチェック数でソートできれば、のテーマにおける面白い/重要な人」が浮かび上がってくるのでは。その際にはGoogleウェブ検索のようなKWIC(keyword in context)のUIがよいと思う。なぜなら、「人」を探しているけれども、「その人がそのテーマ/キーワードについてどのように語っているのか」が、「その人が面白いかどうか」という主観的評価の参考になるから。
相性マッチング
プロフィール(とくにテーマ)をもとに、日替わりで相性のよさそうな人を推薦する仕組み。ホーム画面に毎日日替わりで表示される。いわゆる真面目系・結婚系の出会い系サイトにありそうな機能として。前述の「受動的な、意図しない出会い」に通じる。
mixiチェックにもとづく推薦
食べ物などについてはマイミクが推薦している商品なら試しやすい。マイミクのmixiチェックを集合知計算して商品を推薦する機能は実現できるのではないか。ただし商品次第ではナンセンスな結果になりそうなので、まずは食べ物がよいのでは。

写真

今回のワークショップで出たアイデアを付箋紙に書いて並べた写真です。クリックでズームイン、Shift+クリックでズームアウトします:

その他の写真(Flickr)です:

USTREAM配信動画

近未来EC研究会USTREAMチャンネル内の動画があります。尺は1時間強ですが、冒頭を録画できていませんでした。

ツイート

Togetterでまとめました:

参加者

参加者のTwitterリスト

感想

mixiの話をしているにも関わらず「イイネ!(Facecook)」や「リツイート(Twitter)」などの用語が出てきたのが面白いところです。ソーシャルウェブの普遍的構造を前提に、いったん抽象的なレベルで議論が展開したのかなと。もちろん個別的・具体的な議論もありました。今回は実現可能性の高いアイデアを出すためにテーマを「mixi」に絞ったことが奏功し、実際にそういうアイデアがたくさん出ました。

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