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女性向け「フェムテック」アプリ 徹底してユーザーに寄り添うことで、支持されるサービスが生まれました。

2024-04-26

カバーアート

「フェムテック」とは「女性 female + 技術 tech」の造語であり、女性の(とくに健康の)課題を解決する技術のことです。

国内大手メーカーからの依頼を受け、フェムテック・アプリ開発プロジェクトにゼロベースから参画したのはデザイナー五十嵐とエンジニア田中の2名。

最小人数でデザイン、開発ディレクション、実装まで行いました。効果的なプロセスや予算の組み方についても積極的にアドバイスさせていただき、2名の職域は多方面に渡りました。

アプリ開発に取り組むクライアントは柔軟なスタンスで、組織の枠を超えて共につくるためのチームを結成。全員が全体像を意識しながら横断的にコラボレーションできました。

ビジョンはあっても正解が見えていない開発初期においては、小さなチームであることが重要です。小さなチームなら、メンバー全員がプロダクトオーナーに近い当事者意識を持てます。

柔軟に考え、機敏(アジャイル)に進められます。模索しやすい体制であるほど、事業者にとっても、プロダクトとプロセスの納得度は高くなります。

働く女性に寄り添うアプリを

近年、女性の社会進出に伴い、生活習慣の変化やストレスによる心身の不調を訴える方が増加しています。その事実を憂いていたクライアントは、女性に寄り添ったアプリの開発を決意します。

そこへ開発パートナーとして選ばれたのが、0→1の立ち上げに強いゼロベースでした。エンジニア田中とデザイナー五十嵐がデジタルプロダクトの専門家として技術面・デザイン面からアドバイスしつつ、自ら手も動かし、一気にプロトタイプ版アプリを立ち上げます。

このアプリは、ユーザーの身体に関するデリケートな情報を扱います。数多くの競合アプリが先行しており、ユーザーはちょっとした違和感ひとつで使うのをやめてしまうかもしれません。

本プロジェクトの最大の課題は、このセンシティブなテーマ性にありました。

だからこそ、「毎日つかう道具」として当たり前に使えるよう、シンプルに削ぎ落としたデザインとスムーズな操作性を目指しました。その結果、プロトタイプ版の時点でも、ほぼ完成の域にありました。

ユーザーにとってのアプリの体験価値

プロトタイプ版で、たくさんの女性にテスターとして協力いただき、アンケートとインタビューを実施しました。

その結果を分析して見えてきたのは、使いやすさだけではない、ユーザーにとってのアプリの体験価値でした。私たちはユーザーにどのような利用体験を届けられるのか。アプリを通じて彼女たちの日々をどのように変えていけるのか。開発チームの目線がそろい、目指すアプリの姿が見えた瞬間でした。

アプリを全面的に見直し、改善を実施。細かい調整も重ねて、ついに正式リリースしました。

プロダクトの継続的な成長へ

正式リリース後もアプリの機能を次々と拡張し、当初のスコープに留まらないフェムテック・アプリへと成長を遂げました。充実した機能を提供しながらも、シンプルな使いやすさを保つことで、ユーザーから高く評価され続けています。

チーム